今月の料理(十月)蓮根と柿の梨ソース
喉元過ぎれば熱さを忘れるとはよく言ったもので、お彼岸を過ぎるとばたばたと季節が進んで行きます。残り少なくなったカレンダーを見ながら一抹の感慨を覚えるのもこの頃。田舎ではもう稲刈りもおわり、広々とした空があるばかりです。
今月の料理は体調を崩しがちな節の変わり目に梨やレンコンを使ったサラダです。空気が乾燥してくると肌や咽を痛めやすくなるので、梨や柿、ナッツで潤しレンコンで胃腸の働きを高める狙いがあります。梨のソースは目先も変わり香ばしい松の実が食欲をそそります。色取りに春菊をそえます。
春菊は茎と葉に分けて茹でると苦みもなく良い香りが楽しめます。茎と葉を一緒にするとどうしても茹ですぎ葉に苦みが残りますので、葉の部分は一分程で引き揚げてしまいます。食べ方としては葉の部分はお浸しで、残りの茎は牛肉などと炒めるとクレソンのような爽やかな風味でお肉がさっぱりといただけます。また、野菜のかき揚げ等に入れると色取りがとてもよくなります。一寸面倒ですが、葉と分けて使うと用途がぐっと広がる野菜です。
【作り方】
蓮根は三ミリ程度の輪切りにして酢と塩で茹で水気を切ります。
この時少し塩を多めに入れ蓮根に味をつけます。
柿と梨も蓮根と同じくらいの厚さにしてイチョウ切りにします。
春菊は葉の柔らかい部分を使うので、茎と葉に分け葉を手でち
ぎっておきます。
松の実を軽く煎って擂鉢でペースト状にして塩、擦りおろした梨、
酢を合わせてソースを作ります。好みで蜂蜜を加えます。
材料を全てボールにいれソースで和えます。松の実を添えます。
【分量】
蓮根百五十グラム 春菊半束 柿三分の一
梨四分の三 松の実大匙二杯
ソースの分量
梨四分の一 松の実大匙二杯 塩小さじ三分の一
酢大匙一と二分の一 好みで蜂蜜